昨日2月2日、永遠の都に衝撃が走りました。
2月1日の第23節カリアリ戦(H)で4失点という大敗を喫した後、ズデェネク・ゼーマンは解任という道がローマのフロントより公式HPを通じて公表されました。
ゼーマンが解任される直前、現地は後任監督が誰になるか?誰を招聘するのか?
既に解任が既定路線のようにして、後任監督の話題で持ち切りでした。
2月2日、スデェネク・ゼーマン(65)は約半年という任期を経て、正式に解任されました。
そしてゼーマンが解任されたと同時に
同日、テクニカルスタッフコーチの アウレリオ・アンドレアッツォーリ が内部昇格という形で暫定監督に就任する事が正式に決定されました。
今回は簡単に新監督(暫定)であるこのアウレリオ・アンドレアッツォーリ の事を簡単にご紹介させてもらおうと思います。
Aurelio Andreazzoli
Aurelio Andreazzoli |
●1953年11月5日生まれ
●2013年2月3日現在 59歳
●トスカーナ州マッサ=カッラーラ県 出身
05/06シーズンにルチーアノ・スパレッティがローマの監督に就任した時に
スパレッティがテクニカルスタッフ として彼をローマに連れてきました。
スパレッティ政権が05~09までの4年間、彼は監督の優秀な副官として、右腕として、
ローマの近年の黄金期を支えてきた重要な人物です。
スパレッティと言えば、近年ではサッカーの戦術の有名な一つして挙げられている
「ゼロトップ・システム」を開発・施行し、ローマを06/07、07/08と二度のコッパ2冠達成、スーペルコッパでの勝利、安定したCL出場圏内での順位を終えるリーグ成績を残すなど、近年のローマ史上の中では大変偉大な監督として、多くのファンに今尚「彼のゼロ・トップシステムと彼のローマは本当に美しかった」と語り草としてなる程、彼は偉大な監督として奉られています。
ローマの住職様 |
そんな「ゼロトップ・システム」を駆使して4年間ローマで活躍してきたスパレッティ。
このシステムはある日スパレッティがFWが居ない状況下の時に使った苦肉の策から始まりました。
実際にこのシステムを開発・施行したのはルチーアノ・スパレッティと共に、今回暫定監督して就任した「アウレリオ・アンドレアツァーリ」です。
更にスパレッティは「戦術眼」「勝負勘」の有る監督しても能力を発揮してきた監督です。
同様にそのサポートをするアウレリオ氏も、現地からは「スパレッティのブレイン」「有能な分析家」
など、スパレッティ政権下においてまさに軍師のような存在として、その高い戦術分析能力などが大きく評価されていました。
人柄も選手と非常に親しみを持って接する事でも有名で
彼を綴る際に「深い人間性の持ち主」、「深い知識の持ち主」という言葉を用いられて、現地のローマフォーラムでも彼が評価されています。
更にラニエリ政権下を抜かしてローマで7年間ローマに赴任しているという事もあってか、内部情勢を詳しく知っている人間という事。更にはイタリア人指揮官という事もあってチームを指揮する際は選手間のコミュニケーション、関係面は非常に良好に保てるのではと期待もされています。
以来09/10シーズン開幕後の2連敗を機に、ローマを辞職したスパレッティ。
その後釜として入った クラウディオ・ラニエリ 時代には彼は一度ローマのテクニカルコーチの座を退く事になっています。
そして2年間のラニエリ政権が終わり、
- ヴィンチェンツォ・モンテッラ
- ルイス・エンリケ
- ズデェネク・ゼーマン
と3人の監督の元で再びローマのテクニカル・コーチとして着任しています。
そして2013年2月2日、ローマの暫定監督として昇格する事になりました。
フロントの方針としては今後5ヶ月(残りのシーズン)は彼に一先ずは職を任せる事を
決定しているようです。
●4-2-3-1敢行の噂
早速暫定監督に就任してから現地では 4-2-3-1 へのシステムに変えるのでは無いか?と
話題で持ちあがっています。
現状ゼーマンサッカーの攻撃戦術を敢行していたローマは、中盤の数が少ない事がディフェンスラインのアンバランスを生み出すという事が言われている中、それに合わせて今回はボランチを2枚置くオーソドックスなシステムへの変更するのでは無いかと思われます。
加えてスパレッティの十八番であった4-2-3-1をここで敢行するのも、やはり自分自身がこの配置に慣れ親しんでいるのも有るのでは無いかと思います。
ここで噂されているのは、ゼロトップシステムを敢行するのではないか?という事です。
ここで考えられる2通りのシステムを考えてみました。
色々と考えられる事は有るかもしれませんが
- 1トップにオスヴァルドを置き、トッティを左に置く事
- ゼロトップシステムで、トッティ左で、機動力の有るフロレンツィを左に置く事
もしくは
スパレッティ時代のトッティ以上に重要人物だった シモーネ・ペロッタ トップ下の
システムをそのまま継承する形で 彼のプレースタイルをまさに引き継げるであろう
運動量と走力と技量を持ち合わせておる フロレンツィ がもしかするとこの位置に入る
可能性も十分考えられます。
ゼロトップシステムはとにかく2列目の1番に運動量、技量が何より大きく求められます。
ピアニッチ、ラメラ、フロレンツィ、マルキーニョ などの彼等が
マンシーニ、ペロッタ、タッディなどの当時走りに走り通す運動量を持った2列目の質を同時に求められてくる事にもなるでしょう。
もし仮にゼロトップを使うとして、対して1トップを使い分ける事をするのであれば、基本はこのような形になると個人的には簡単に予想します。
現地フォーラムを見てると様々な意見が有って面白いです。
- ラメラのトップ下
- ピアニッチの左起用
- タクシディスとデロッシのダブルボランチ
- ピリスとトロシディスの同時起用
現状では1トップにするのか、はたまたゼロトップを試すのかも分かりません。
そろそろトリゴリアで練習が始まるとは思いますが、その時の戦術練習の際の配置には今回大きく注目したいところですね。
私個人としてはゼーマンが解任されて本当に大きなショックと共に、今回暫定監督という位置で無事にアウレリオさんが後任の位置に就任した事には少し安堵しています。
- スパレッティ政権下の重鎮
- ゼロトップ・システムの再来か?
- 戦術眼と分析力に定評がある
- 内部情勢を詳しく知る
- 選手からの信頼は非常に厚い
過度な期待というのは世の中しない方が良いのかもしれませんが、フロントがあえて外部からの人間を早急に選択せず、彼に一任したという選択自体を私は切実に信じようと思っています。
とにかくアウレリオさんの今後のチームマネージメントを楽しみにしています。
是非偉大なるローマが大きく復活する日を心から願っています。
Daje!Aureio! |