ズデェネク・ゼーマンが解任され、
アウレリオ・アンドレアッツォーリの指揮下になってから早1ヶ月が経った。
ここまで彼は4試合ローマを率いて試合をこなしている。
●第24節 サンプドリア戦(A)
●第25節 ユヴェントス戦(H)
●第26節 アタランタ 戦(A)
●第27節 ジェノア 戦(H)
成績は以下の通りである。
●第24節 サンプドリア戦(A)×
●第25節 ユヴェントス戦(H)○
●第26節 アタランタ 戦(A)○
●第27節 ジェノア 戦(H)○
●第25節 ユヴェントス戦(H)○
●第26節 アタランタ 戦(A)○
●第27節 ジェノア 戦(H)○
4試合終えてみて結果は 4試合3勝1敗
第25節ユヴェントス戦を勝ちの起点に、第27節を終えて現在3連勝中。
ゼーマンが解任されてからも、彼の影響力というのは未だにローマでの影響力は凄い。
アウレリオ・アンドレアッツォーリも結果をしっかりと現状では出しているものの、
ゼーマンとのサッカーは少なくとも今シーズンいっぱい比較され続ける事であろう。
では逆に彼のサッカーとはどのような形のものなのか。
オーソドックスに帰ったように見えるサッカーの中でも必ず攻撃時と守備時にはチーム内でやろうとするサッカーと比例してルールが有るはず。
それが分かれば、ローマを観る上でもっともっと楽しく観れるはず。
という謎の信念の元、自分なりにこの1ヶ月の間に行われた4試合を考察し、第24節サンプドリア戦の時に感じた自分の最初の印象を受けたものと比較してみる事にした。
着眼点は「3バックを敷いたローマ」という事である。
着眼点は「3バックを敷いたローマ」という事である。
そして現状の試合を何度か観て考えた末の「こうではないだろうか?」という頭の中にあるシンプルな事を備忘録として残せれば良いなと思う。
●3バックシステムの有効活用(守備時)
基本のフォーメーション |
アウレリオ・アンドレアッツォーリは就任初の試合となった第24節サンプドリア戦で
「3-5-2」のシステムを敢行した。
そして第25節ユヴェントス戦では「3-4-2-1」のシステムを敢行した。
就任当初の第24節を除く、第25節~第27節ジェノア戦 までの3試合はすべて「3-4-2-1」を最初のスタンダートなフォーメーションとして定着させている。
3バックと言えば主に今季のセリエAの戦術トレンドとして定着しているシステムであるが、現状のローマもこのシステムを有効活用している戦術にシフトしてきているのであると言っても良いだろうと私は思う。
ただ3バックと言ってもその幅は広く、それぞれ同じ3バックを敷くチーム同士でも特色や内容が違うのは世間でも存知の事実では有ると思う。
基本的な両翼の守備 |
第27節ジェノア戦・両翼が降りてきた際の5バック(CB3枚/WB2枚/DMF2枚) |
第25節ユヴェントス戦・カウンター時の守備対応(CB3枚/DMF2枚) |
フォーメーションを見れば、トロシディス(RMF)とバルザレッティ/マルキーニョの(LMF)の2人が上下に動く事でDFラインを形成する際に、両翼がWBとなって5バックを形成する事ができる。
もう一つのパターンとして両翼二人が攻撃参加してる最中の時のカウンターへの対応は、中央のセンター2枚が下に降りてきて3バックと組む事で5バックを形成する。
という事はもはやこの図面を見た時に分かる基本的な事であろう。
基本的に中央センターサークルの二人がビルドアップする際に両翼の二人が下がる。
但しローマの両翼は少し変則的な守備の仕方をする。
第27節ジェノア戦・デロッシのビルドアップ |
例えばこのシーンを使って考えてみようと思う。
これはデロッシがセンターサークル付近からビルドアップしてきたシーンである。
このシーンの前には写真左のバルザレッティは、このシーン内のトロシディスの位置と同じ逆サイドの位置に自分のポジショニングをとっていた。
このシーンは、ここでデ・ロッシが中央からビルドアップした際に、すぐさまに前に張っていたバルザレッティがデロッシと交錯する形で、ターンして後方へと戻っていく。というシーンの一部である。
これを図にすると以下のようになる。
銀色は元居た位置 |
トロシディスが右サイドに張っている事も有って、ここでバルザレッティがサイドに張ったままで、デロッシがボールを奪取されてしまう事になると後ろの枚数が非常に少なくなってしまう事になる。
しかしここでバルザレッティが戻る事によって実は後ろの方では面白い事が起きている。
第27節ジェノア戦・変則的な4バックの形成 |
単純にバルザレッティが左サイドをDFライン際まで戻る事によって、見事に4バックになる事ができるのが分かる。
ここで肝となってくるのはRCBの位置に入っている「イバン・ピリス」の存在だ。
本来中央のロマニョーリとブルディッソが中央に流れる事で一番右の位置に入ってるピリスが弾かれて必然的にSBの位置に入る事ができる。
ここで面白いのがピリスが本来SBの選手であるという事実である。
これは3バックならではの試合最中で変則的に行えるシステムの変更だろう。
イバン・ピリスのような元々SBの位置でボールを保持してサイドラインを駆け上がる選手というのは、このような変則的なシステム変更時に自らが本来の位置に入る事ができる。
加えてイバン・ピリスは対人守備能力の高さを見出された事もあり、3バックのCBの一角としてコンバートされているのではないかと考えられる。
ここから同様に考えられるのはLCBの位置に入る選手である。
おそらく現在はファーストチョイスがマルキーニョスとなっているが、このLCBの位置は
同じく(3月6日現在怪我で離脱中)CBのレアンドロ・カスタンも十二分に考えられる。
何故ならカスタンも同じく ボールを保持してサイドラインを駆け上がる事が得意であり、
ピリスと同じく対人守備能力(こちら側はスペースを使った)が高いからである。
RCBとLCBには
中央のCBには
ローマの最終ラインの人達 |
イバン・ピリスのような元々SBの位置でボールを保持してサイドラインを駆け上がる選手というのは、このような変則的なシステム変更時に自らが本来の位置に入る事ができる。
加えてイバン・ピリスは対人守備能力の高さを見出された事もあり、3バックのCBの一角としてコンバートされているのではないかと考えられる。
ここから同様に考えられるのはLCBの位置に入る選手である。
おそらく現在はファーストチョイスがマルキーニョスとなっているが、このLCBの位置は
同じく(3月6日現在怪我で離脱中)CBのレアンドロ・カスタンも十二分に考えられる。
何故ならカスタンも同じく ボールを保持してサイドラインを駆け上がる事が得意であり、
ピリスと同じく対人守備能力(こちら側はスペースを使った)が高いからである。
RCBとLCBには
- 常にSBの位置に自然とシフトできる事
- 中盤の選手のカバリングができる事
- サイドラインからビルドアップをしっかりとしていける事
などの基本的に変則的にもサイドに対応できる選手がチョイスされ
中央のCBには
- ボックス内での対人守備
- ボックス内でのカバリング
- ライン統率のできる人間
などのDFリーダー格やバックポジションで守備対応できる役割を果たせる選手のチョイス
このようになされるのではないかと個人的には思う部分がある。
現在のレギュラーは(右から)ピリス/ブルディッソ/マルキーニョス
という選択となっているが
サイドのCB→マルキーニョス/カスタン/ロマニョーリ/ピリス の4人
中央のCB→マルキーニョス/ロマニョーリ/ブルディッソ の3人
の中から今後選んで行くのでは無いかと個人的には予想している。
大穴でデロッシが入る事もアウレリオのコメントから無きにしも非ずであろう。
このように基本のパターンが何通りか考えられる。
①オーソドックスに中央両翼が下がった5バックでの対応
②オーソドックスに中央二人が下がった5バックでの対応
③中央がビルドアップして攻撃参加する際は両翼のどちらかが下がり4バックを形成
両翼はゼーマン政権時と別の意味では有るが、また大きなタスクを背負っている。
中央の選手のビルドアップ時とお互い逆サイドの選手の状況を確認してから、連動して上がるか下がるかの確認をしなければならない。
オーバーラップのタイミングを計っていかなくてはならないのは、ゼーマン政権と同様にアウレリオ政権でも同じような事だろう。
そして何よりゼーマン政権時に比べれば、はるかに敢行してる守備はシンプル且よりシステム的になったと私は考える。
それは選手の平均的なポジショニング配図を見れば一目瞭然である。
(左ゼーマン・第23節カリアリ戦/右アウレリオ・第25節ユヴェントス戦) |
ゼーマン政権時は特徴的であった攻撃システムを敢行する為に、相手の陣内で自軍の人数を多く配置し、中央+両サイドからセカンドボール奪取を狙いとした、波状攻撃を施行する為に主にSBと中央の人間のハイラインでのポジショニングが目立つ。
この第23節カリアリ戦(ゼーマンローマ最後の試合)は見事にサイドから裏抜けをされて、4失点という大敗を喫した。
対してアウレリオ政権時の守備は中央2枚の選手と、最終ラインの選手達は基本的に自陣内でのポジショニングを行っている。
特に最終ラインの選手達ほとんどバイタル前に位置している場所に停滞している。
寧ろそれってある程度普通の事だろう。
というのはさておき、基本的な守備時の対応に関しては3バックを敢行する世界中どのチームも行うようなオーソドックスなやり方に戻ったと考えても良いのではないだろうかと思える。
●3バックシステムの有効活用(攻撃時)
基本のフォーメーション |
私は以前サンプドリア戦を終えて、攻撃時の最初の印象を述べた。
アウレリオサッカー最初の一戦を観た際に思った事である。
その後「3-5-2」~「3-4-2-1」へシステムを変更し、3試合をこなす事によって攻撃時の特色もようやく見えつつある。
特色と言っても、やはりここでも3バックの恩恵を受けるような形が見受けられる。
第25節ユヴェントス戦・よく有るポゼッション時の最前線 |
これはローマが自陣からボールを受け取り、中央の選手がボールを保持した状況から敵陣内への攻撃を仕掛けようとしているシーンである。
このシーンから見ても分かるように、トロシディス・マルキーニョの両翼が最前線に張った状況でその間中央にオスヴァルドが入り、3人で前線のラインを形成している事が分かる。このように両翼が最前線に張って常に3トップのような状況というのはアウレリオ政権になってから多くなってきている。
両サイドが上がる事に関してはゼーマンローマの時と同じだが、大きく違うのはセカンドボールの奪取を目的としたゼーマン時代の方が両翼がタッチライン付近で停滞している事が多かった事に加えて、そこが両翼の基本の定位置となっている。
対してアウレリオローマは両翼がサイドに張る事で3トップ気味になる。
しかし画像左端、つまりマルキーニョの左サイドにはここにもう1人・2人ユヴェントスの右サイドの選手が最終ラインまで戻っており、このままでは最前線に選手が3人張ってるからと言って、数的人数をかけた攻撃体勢に拍車はかからない。
そこで重要になってくるのが本来「3-4-2-1」の2の位置の トッティ&ラメラ となる。
2人のトレクアルティスタ |
スタンダードなフォーメーションを見ても分かるように、彼等2人がトップ下の入る事=攻撃の根幹部分がこの2人に完全に一任されている事は分かるだろう。
トップ下というのは前線と中盤のリンク地点であると共に、逆に言えば前線にもなれて中盤にもなれる位置にある箇所である。
シャドウストライカーの位置として役割を果たす事のできる場所で勿論あるだろう。
有る程度前線で自由を与えられてる、同じトップ下の2人でもおそらくこの2人では役割が違う。
トッティ→オールレンジで活かせるパス能力を活用し、攻撃の中心としてサポートに徹する
ラメラ →ドリブルセンスとフィジカルを活かした推進力を活用し、前線人数に+1の役割
彼等2人がどのように攻撃参加するのかはローマを何度か観た事がある人であれば、容易に想像できる事だろうと思う。
これはチームが攻撃に転じる場合の、カウンター時ポゼッション時も同じだと思われる。
第27節ジェノア戦・疑似的な4トップの形成 |
この後更にボールを保持しているトロシディスがボックス内に侵入し、クロスを飛び込んできたラメラに出すが、決定機には至らなかったというシーンである。
トッティはこのように前線のラインを押し上げる事ができている時、バイタル前で黒衣となって前線の選手にキレのあるパスを送る。対して推進力が売りのラメラはボックス内などに侵入して攻撃参加する事によって、前線の選手と同等にボックス内での人数の一つとして計算できる事になる。
ここでは結果的にラメラが侵入した事により4トップが形成されている。
4トップが突発的に形成されれば数的有利をこちらがボックス内で活かす事ができる。
中盤の選手が前線に参加する事はごく当たり前の事なのだが、やはりトップ下の位置に居る事によってよりバイタル上下の行き来がし易いのは明白な事であろう。
左(3トップ+2シャドウ)右(4トップ+1シャドウ) |
このように
両翼が最前線に張る事+トップ下2人が動く事 によって本来「3-4-2-1」時における1トップ2シャドウの形に加えて、攻撃のバリエーションは増える。
同じ位置で投入される事の多い、ペロッタ・フロレンツィも主にこの2人の役割に最大限近い様な動きを求められている事だろうと思う。
新旧万能型MFコンビ |
第26節アタランタ戦では累積で出場停止のトッティの位置に マルキーニョ が入り、ラメラ・マルキーニョの2人がトップ下の位置を任されるという事などもあった。
この事から考えるにしても、トップ下の位置にはラインを前に押し上げる事のできる選手を使いたいという意向を読み取っても良いのかもしれない。
しかしトップ下の選手が上にラインを押し上げている間や、彼等にボールを捌く為には勿論センターサークルに位置する選手の活躍が必要である。
センターサークルの2人 |
この2人は主にトップ下2人の選手と両翼が開けて裏抜けをしようとする時に、ボールを供給する役割を兼ねている。センターサークルの後ろに2ボランチを置く事で攻守の起点となり得る仕組みというのは、現代サッカーにおいてもオーソドックスな形となってきているのは周知の事実だろう。
3バック時の守備時の際にこの2人が主にボランチの位置で役割を果たす事によって、やはり攻撃守共にバランスを取る事ができる。
第25節ユヴェントス戦・ピアニッチがビルドアップしてきた際 |
このシーンはパターンに沿って両翼が開いて、黄色丸が囲まれていないオスヴァルドとラメラがボックス内に入り、左から黄色丸に囲まれているマルキーニョが左サイドに入る事によって3トップが形成されている事に加え、同じく黄色丸に囲まれているトロシディスがオーバーラップしてきたシーンである。
この時同時にオレンジ丸のピアニッチがセンターサークルからビルドアップして前線の攻撃に参加をする形となっている。
この後ピアニッチの正面に居るトッティにボールが渡り、トッティからタッチラインにいる右サイドのトロシディスがコーナーエリアへ裏抜けする時にスルーパスを行う。
そしてポグバがクリアをして、クリアしたボールがマトリに渡る。
この時このような配置となっている。
マルキーニョスのオーバーラップ |
実はこの時ピアニッチがボールを保持する前に、最終ラインからマルキーニョスがビルドアップして前線にボールを運び終え、そのまま前線に停滞していたというシーンである。
この時の行動が先程守備時に書いた両CBのビルドアップを具体的に実行したものなのか偶発的なものなのかは分からないが、この後マトリがボールを保持してユヴェントスのカウンターが始まってしまう。
第26節ユヴェントス戦・中央2人の攻守のルール |
この時バイタル手前に居たピアニッチはマトリにプレスをかける余裕が有り、プレッシングを行うも、マトリに突破されてドリブル突破されてしまう。しかしここでピアニッチの位置より後ろに居たセンターサークルに後ろにあらかじめポジショニングをとっていたデロッシが、ユヴェントスのカウンター時の対応にフィルターをかける。ここでマトリのボールをデロッシがインターセプトする。
アウレリオ政権になってセンターサークルに2人が同列に置かれた事によって、片側がボールを保持してビルドアップする際はどちらか片方が後ろに下がり、相手方のカウンターに備える動きをするというシーンが多々見られる。
この時中央の選手2人が最終ラインまで戻れる事ができれば、3バック+2ボランチで5バックが形成される。仮に1人が間に合わないケースになれば、先程も書いたように両CBの1人がサイドにカバーする事で4バックを形成する事ができる。
※但しこの時はマルキーニョスがビルドアップしてた事で1枚足りなかった事もあって、2バックになっていたという危ない状況であった事は事実である。
デロッシとピアニッチの現状先発で選ばれている両選手はオールレンジによるフィード性能の精度の高さもローマの選手内ならトップクラスの選手達だが、それに類似してとにかく視野とテクニックを兼ね備えている。
デロッシはアンカーとしてボール奪取の能力は言わずと知れずな上、ピアニッチも今季はゼーマン政権時にWGを経験してる事もあって攻撃参加とバイタル前でトッティと同じような役割を果たす事もできる。
トッティとラメラが攻撃時におけるゲームメイクの担い手なら、この現状先発に選ばれている中央のデロッシとピアニッチの2人は試合全体をコントロールする位置に居るだろう。
このようにアウレリオ政権になってからこのトップ下の2人、センターサークルの2人、計4人が勝ち点3に繋がるキーマンとなっている。
「元々上手いこの4人が機能しなかったらお話にならないのは当たり前だろう。」
という声が上がるかもしれないが、この4人が試合中自分のこなすべき仕事を果たし、見事決定機を演出するものに応えなければならないのは、やはり常に守備のタスクが少なく、最前線にポジションを張る事のできる1トップのオスヴァルド/デストロで有る事も間違いない。
エースストライカー達 |
彼等はポゼッション時にはセットプレーからのヘディングや、ポストプレー、更には最終ラインの裏をかいた飛び出しなどを得意としてその役割を担っている。
ただ特に彼等自身が一番能力を惹きだせるのはショートカウンター時だと私は思う。
根拠自体はあまり無いのだが、オスヴァルド自身は裏抜けに関してはこの4試合においても何度か出来ている部分が有るし、積極的に裏を抜けてしっかりサイドに流れて溜めを作っているシーンというのが多々見受けられるからだ。
デストロに関してはまだ怪我中という事もあり、今後アウレリオサッカーにおいてどの位置でどのような役割を果たすのかは注目したいところだ。
まとめ
アウレリオ政権の攻撃をまとめると大きく分けて2つ。
- 最終ライン、中盤からのボール奪取からのシンプルなカウンター
- 両翼が最前線に張る事での数的有利を狙う事を目的としたポゼッション
大雑把に言ってこの2つで攻撃が形成されていると私は考える。
何試合かを何度も観て直観的に思った事は、やはり鍵になるのは
「トッティ・ラメラ・デロッシ・ピアニッチ」の4人であると同時に3バックのシステムを支えるSMFである「バルザレッティ・マルキーニョ・トロシディス」の3人でもあるだろうとも思う。
システム変更の要・SMF方々 |
3バックシステムにおいて、やはりこの両サイドが一番システム変更の起点となる部分を担っている。
試合中に変則的にフォーメーションを入れ替える事が可能な3バックの利点部分を活かす為にも、やはり彼等もとても重要な役割を背負っている。
現状この3人が試合に出ているが、今後ドドなども彼等と同じ位置で入るのか否かは非常に楽しみな部分でもある。
今回私は3バックに着眼点を多く置いて、適当で曖昧な考察をしてみた。
戦術やフォーメーション図に元々かなり疎い事もあり、まだ考え足りない点、分からない点、意味不明な点ばかりというのが最大の本音である。
ただ第24節のサンプドリア戦を観た際に「敵陣内に有る程度ハイラインを敷いたポゼッションサッカー且ショートカウンター?」みたいな印象を受けたが、あながち自分の最初の印象は悪い線をいってなかったかなとは少し思ったりもした部分はあった。
何より面白いと思ったのは、ゼーマンサッカーに比べてシステムが要所要所で地味に変更されている事が多いので、1人1人の選手が有る程度マルチタスクを担わなくてはならないサッカーをしているという事だ。
あまり動かない点と言えば、1トップのオスヴァルド・中央CBのブルディッソ・GKのステケレンブルフ くらいで、後は個々が前へ上がったり後ろへ下がったりと、目まぐるしくとまでは行かないがしっかりと状況によって自分達が動かなくてはならない場所へしっかりと動いている。
寧ろこれが動けないとアンドレアッツォーリの目指そうとしているロジカルでシステム的なサッカーには到達できないのでないかと思う部分も、色々観て思う部分が有る。
今後この4試合(実質3-4-2-1)にしてから3試合でやってきたサッカーをアウレリオ・アンドレアッツォーリが熟成されるか否かは分からないが、ここまで3連勝してきているのは大変大きな事実だ。
実際に彼のサッカーは今後変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。
ただ多くのロマニスタ達は堅実な試合運び且、システム的で流動的なサッカーをして勝ち点を得ている事に大きな期待を抱いているだろう。
変則的な3バックのシステムを活かし、2人のトレクアルティスタが想像できないような試合展開を起こしてくれる事を今後更に大きく期待しようと思う。
そしてトッティ、セリエA歴代通算225ゴールおめでとう。
これからも引退するまで健康で元気にローマと共に歩んで行って欲しいものだよ。
多くを言う事はありません。それを何よりも心からに願っています。
Forza TOTTI!Forza ROMA!