2013年3月18日月曜日

ローマの若き分析家?


第29節パルマ戦を2-0と勝ち終えて、現体制になってから早6試合が終わったローマ。

第29節を終えて、第24節のサンプドリア戦~ここまで「6戦3勝2分1負」という成績を残している アウレリオ・アンドレアッツォーリ。


どのチームにおいても監督交代の時には、チームスタッフというのが大きく変わるものです。

約8年前に、スパレッティの右腕として、副官として、手腕を発揮したアウレリオ・アンドレアッツォーリ。

そして2013年2月にアウレリオ・アンドレアッツォーリがローマの監督の座になってから、その彼をサポ―トする副官としてのポストにいるであろう人間が居ます。

個人的にとっても注目なその人を今回は簡単に紹介してみようと思います。

Simone Beccaccioli さん

















この方の名前は Simone Beccaccioli(30)

現在ローマでは ビデオアナリスト という役職に就いているスタッフです。

生まれはイタリア、生年月日は1983年1月14日。

今年の1月に30歳になったばかりで、現在ローマスタッフ陣の中では断トツで一番若い人間となっています。

次いで若いのが、下の画像の一番左下でファーストチームドクターのFioretti さん。

この人でさえ 1977年3月27日生まれで、現在は36歳です。

アウレリオ・アンドレアッツォーリ体制コーチ陣
























そんなこんなんで非常に若いスタッフである Simone Beccaccioli  さん。

ではそもそも彼の役職であるビデオアナリストって何をするのでしょうか?


ビデオアナリスト=この言葉を直訳すると「映像分析家」という言葉になります。

サッカー界におけるビデオアナリストの仕事は幾つかあります。

  • 試合中の試合映像の記録
  • 実際に撮った試合中の試合映像を編集
  • 編集した映像から相手の弱点箇所・選手の癖・戦術を分析
  • 監督の要望に沿った箇所の分析、映像提供
  • 監督に報告

主にこのような仕事を任されています。

簡単に箇条書きしましたが、見て分かる通りこの役職が担う重要性は非常に高いです。


監督・アシスタントコーチは実際にピッチでの選手たちのプレーや様子を瞬間瞬間に試合中に見て、その上で次の策を練ったり、考えたりする事が普通だと思います。

しかしビデオアナリストはそれを記録して、実際には本当は何がピッチ内で起きているのかを分析します。

実録とデータが比例するば、試合中の様子をできるだけ客観的に知る事ができるのです。


アシスタントコーチが直観と主観と経験則で監督に助言を与えるなら、ビデオアナリストは客観的に冷静に監督に助言を与えます。(前者を蔑んでる訳では全くありませんので誤解なく)

つまり殆どピッチ上での副官として機能している アシスタントコーチ という役職と本質的には殆ど変わらない役職にあるのが ビデオアナリスト なのです。


実際にアウレリオ・アンドレアッツォーリ体制になり、Simone Beccaccioli は試合中の映像の監督カットを映すシーンに度々登場してきています。

第25節ユヴェントス戦HT時・後半始まる直前

























このシーンは仲良く悪口を言ってるシーンなどではなく、コーチスタンドからSimone Beccaccioli がアウレリオの元にやってきて分析結果を伝えてるシーンだと推測されます。

実質的に監督の補佐としての役目を果たす事に必ずなる ビデオアナリスト。


そんな役目を任されている Simone Beccaccioliさんは元々アメリカのサッカークラブTEAM NUOVA FLORIDA 2005 というチームで現役時代を過ごしていました。

その後、バルセロナBにビデオアナリストとして配属。

そしてルイス・エンリケが11/12シーズンにローマの監督して就任する際に、彼に連れられてローマでビデオアナリスト として仕事をしていました。

左NUOVA FLORIDA時代:右ルイス・エンリケ時代



















その後ルイス・エンリケが解任されてから彼はローマの職員として現場に残る事になりましたが、その時(今シーズン前半)は本職のビデオアナリストではなく、スカウト部門の方で仕事をする事になったようです。

そして今回ゼーマンが解任され、アウレリオ・アンドレアッツォーリ体制になってから彼は再びビデオアナリストとして職を任される事になり、現在アンドレアッツォーリの元で働いています。


実際に彼は未だ現地でも名が全く知られていない人間だと思われます。

この記事を書く際に、調べる時の情報量も非常に少なく、何かの社説や記事に彼の詳細が大きく取り上げられる事もそうは有りません。


ただ最近では実際に彼が編集を行う際に使っている、SportsCode Sportstec というソフトの広報としてローマとは全く関係の無いところで「お客様の声」として彼の詳細が少し取り上げられるという事もありました。

お客様の声























アシスタントコーチ・テクニカルコーチ・ビデオアナリストなど、これ等の役職は監督の後ろに隠れがちな地味なポジションに居ます。

しかしプロのサッカーチームを運営して、戦術大国イタリア という間違い無く過酷な環境で勝つために戦っていく以上、そんな彼等も監督と同様に頭を絞って、試合中監督のバックアップに徹しています。

そんな中でも30歳成り立ての彼がこのような大役に抜擢されて、アウレリオ・アンドレアッツォーリと共にピッチ内の様子を見て分析をしているシーンというのは、やはりこの人そのものに大きな可能性を個人的には勝手に感じたりします。


彼の活躍というのが公になる事はあまりないでしょうが、テクニカルエリアやベンチを見てみると彼が居て仕事しているのを意識してみると面白いかもしれません。


若くて、顔は男前で、「イケメンなビデオアナリスト」という感じを見受けられる意味でも中々良いものだと思いますよ。


その内近い将来、アシスタントコーチに昇格。または下部組織の監督へ昇格。
なんて事も有り得ない話では無いかもしれませんね。

是非彼にはアウレリオの右腕左腕として、頑張ってもらえればなと思います。
個人的には訳も分からず彼には大注目です。

密かに名も無いような彼に期待してみようと思います。



どうでも良い追記















ちなみに彼の誕生日は1月14日。そして私の誕生日も1月14日です。

我等がチェーザレ・ボボ、ビクトール・バルデス、アレックス、私、今回のベッカチョーリさん の5人は同じ1月14日が誕生日です。

そういう意味でも応援したくなる気持ちが強いのかもしれませんね。